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August 15, 2010

火垂るの墓、、7回観てようやく気付いた衝撃の事実

毎年、夏になると広島、長崎の原爆慰霊祭を絡めて、先の第二次世界大戦を振り返り、反戦の意を反芻する時期になる。 合わせて、メディアでも、反戦ドキュメンタリーや戦争を題材にした作品が多く流される中で、もはや定番といってもいい劇場作品がこの1988年公開の”火垂るの墓”であろう。

僕は、劇場でリアルタイムに”火垂るの墓”をみて以来、かれこれ6回以上は観ている。日頃凄惨な現場に居る僕にとって、劇場映画は大切な娯楽の一つであるから、悲しい物語は大の苦手、、、”蛍、、なんで死んでしまうのん?” といった健気な節子の一言で涙してしまう僕にとって、この”火垂るの墓”はまさに鬼門で、なるだけ観ないように心がけているのだが、それでもなかなか避けては通れない。 夏になれば、テレビをつければ、始まってしまうし、、そんでついつい観てしまう自分も自分だが、、。

今年は、”火垂るの墓”なしの夏にしようと、心に決めていた2010年、、最近やたら、戦時中の記憶を辿りたがる77歳の父の趣味に合わせて、TSUTAYAで”真夏のオリオン”を借りて一緒に観たり、、。 まあ、なんてあっさり醤油味の作品だろう、、なんて思っていたら、 6歳のちびっ子が、借りて来ました、、”火垂るの墓”、。

、、、な、なんで?? やむなく、家族で鑑賞。これで7度目の”火垂るの墓”。
不思議な事に、冒頭の兄が駅で行き倒れるシーンの次から、観た事の無いシーンが続く、、あれ、、その後も、勝手に思い込んでいたのとちょっと描写が違っていたり、新たな発見が数多く、、。母が爆撃で亡くなった後、ぐずる節子に言葉をかけるでも無く、鉄棒の連続逆上がりをしてみたりする2人の描写等、かなり新鮮に感じたり。
7度目の鑑賞にして、いまなお新たな発見が隠れている、奥深い作品。

そして、10代、20代、30代、40代と観続けて、今回初めて気付いたのが、あの母親の死後、幼い二人が身を寄せた西宮のおばちゃんの正しさである。 従来、僕の中では、冷たい西宮のおばちゃんに虐げられ、家を追われて餓死した悲しい兄妹の物語、、というステレオタイプな構図が出来上がっていたのだが、いまや教職についているイナ妻、そして4児の親となった僕は、西宮のおばちゃんが、劇中で清太に投げかける叱責がまったく間違っていないことに気付いたのであった。 そう、清太は14歳、、幼い妹を守るためにも、ただ無為に時間を過ごす事なく、就労すべきであったであろうし、もっと周囲と協調すべきであったはずだ。 10代から30代に聴いていた西宮のおばちゃんの冷たい叱責が、いま聴いてみるとまったく真っ当な事を言っていたに過ぎない事が解るなんて、まあ、人間って変わるもんだと衝撃を受けるとともに複雑な心境。

報道によれば、野坂昭如自体、本作を反戦作品とは捉えていないらしく、まあそれもそうなのかもしれない。 さて、しばらく本作から遠ざかっていた皆さんも、ふたたび見返してみると多くのあらたな発見がある深い作品だと思います。

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