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March 23, 2013

原発事故から二年目の福島、、原発事故、放射能の話題はタブー化された中、親は、母は、子供達はどう考え、どう行動しているのか?

2011年3月11日の福島原発事故から二年が過ぎ、不甲斐ない民主党政権が倒れ、原発推進政党である自民党が政権を奪還してから久しい。 あれほど、熱を帯びていた反原発の声も途絶え、メディアからも黙殺され続ける福島原発事故のその後の現状について、福島市民から多くが語られる事は無い。

それは、福島が原発立地自治体として、最大の被害者であると同時に、原発への最大の依存者でもあるからに他ならない。 また、果樹や水稲などの農業や沿岸部の漁業が基幹産業である福島にとって、原発事故後の福島の放射性物質汚染について、その深刻な実態をことさら強調する事は、その実、福島の復興にとってはマイナス以外の何ものでもなく、どちら化と言えば、県も市も福島市民も放射能汚染や原発事故は一刻もはやく、何事も無かったかのように世間には忘れ去ってもらいたいというのが本音なのである。

県や市、行政、地域の農業、漁業、産業にとっては、原発事故等無かった、放射能汚染による心配などなにも無く、支障もなく日常が過ぎているというシナリオを貫くのが地域的正義ということになっている。

しかしながら、幼い子供を持つ親にとっては、一向に進まぬ除染や放射性物質対策、賠償問題に苛まれる日々、、。 県や国、東電の一応やりました、ゼネコンに大量発注して巨費を投じてますよ、、というアリバイ作り的な実効性のない”なんちゃって除染”が横行。 肝心の子供達の健康を守るための対策も皆無、、さらには買い手のつかない福島県産米を捨てる訳にもいかんから、福島市の学校給食に強制的に福島県産米の使用を義務づけるなど、小さな子供達に全ての汚いものを押し付けるという横暴がまかり通っている。 そもそも、震災前から学校給食における福島県産米の採用率は40%ほどだったものを、放射能汚染された福島産米をだれも食べようとしないから、小学校給食の福島県産米の採用率を40%から80%へ増やすというのだから、目が点になる。

こうして、福島に留まらざるを得ない子供達は、基準値未満の放射性物質を毎日学校給食で与え続けられる事になってしまったのである。 この一分、一秒の間も24時間365日絶えず外部被曝し続ける福島の子供達だからこそ、せめて食事ぐらいは汚染のないものを与えて、少しでも生涯の被爆線量を抑えてあげるというのが、社会としては当然の考え方なはずだが、どうも福島市ではなんでも子供達に押し付けてしまえばいいということらしい。  すでに、そのような信じられない施策の通知をうけても、文句をいうような問題意識をもった家庭はすでに福島を見限って県外へ去ってしまっているため、現在の福島の小学校では、福島の大人も食べていない、福島県産米を子供達に優先的に配分するという信じられない通知がなされても、意義を唱える親は残っていない。

この通知をみた、教員の中には、絶対に大騒ぎになると心配していた方も多かったらしいが、ビックリするぐらいなんの文句も出なかったとのこと。 すでに、原発事故や放射能に問題意識や危機意識を持つ人間は福島には残っていないということの現れでもある。

実際、福島市内では放射能に関する話題はタブー化されていて、原発事故の話題が登る事はあまりない。先日の核燃料プールの停電に伴う冷却停止の際にも、福島市民は全くと言っていい程そのニュースに関心を示さなかった(関心をしめさないようにしていた)。 

慣れとは怖いものである、、、放射性物質、放射能汚染は目にも見えず、匂いもしない、直ちに健康的被害が実感出来る訳でもない、、、人間は都合の悪い物事や、過酷な現実から目を背けて逃避するものであるが、放射能はそもそも、まったく見えないし感じない訳だからなおたちが悪い。 そう、僕らは感覚が麻痺してしまったということもあるけれども、なにより見えない放射能の恐怖に怯えながら暮す生活に、もう疲れ果ててしまったのである。
”正しく怖がる”なんて理想論はどだい無理な話で、僕らや子供たちは毎時1−3usVの公園で遊び、憩い、通学し、泥遊びをする、、空間線量2uSV/Hrの土手を中学校球児達が将来のプロ野球選手を目指して毎朝集団で走っている。 学校の先生も、地域の人々も、コーチも監督もだれも止める事は無い、、っていうか、走らせているのは彼ら大人たちだから。 70万ベクレルのアイナメだって別に味が落ちる訳でもないし気にしない人は皆食べてしまうだろう、、だって、政府も学者も放射能は安全!福島は安全とこの二年間ずーっと福島市民を洗脳し続けてきた訳だから、、その効果は十分に出ていると思う。  あきらかに箍が外れてしまっているのだ。  放射線管理区域なんかよりも遥かに高線量のこの地で、無防備に無邪気に子供たちが日常生活を送っている。

国も県も、学者さんも、それで良いと言っているのだから、よいのだろうけれど、、、僕は違うような気がしてならない。  大規模な家庭菜園の野菜や高度に汚染された魚やキノコを、もう誰も線量測定所に持ち込もうとはしないだろう、、もとより、地域での測定サービスはまったくといっていいほど普及も周知もされていなければ、その必要性が福島の人々に認識されていない。 だって、安全だって言われ続けているから、、はかる必要なんて無いと思い込んでいる。  そんな、測定すれば明らかに基準値越えとなる自家製の作物や魚を、地域の子供たちがなんの配慮もなく食べさせられる事態が常態化してくるだろう。  

小さな子供を抱えて、今なお経済的、家庭的事情により福島に留まらざるを得ない親御さんから漏れて来るのは、やはり不安の声、、しかし、もう誰にもその不安を口外することは叶わない。 この問題、子育て世代以外にはまったく、認識共有が困難なのである、、そう、子供さえいなければ、現時点で福島に暮すのに、原発事故以前と何一つ変わる事は無いし不便も感じる事は無いからである、、可愛い孫を持つ高齢者なら多少は問題を認識出来るであろうが、子供の居ない、もしくは子育てを終えた世代の方々にとっては、今回の原発事故はなんら不都合を生じていないのである。 あんたら、なにをそんなに騒いでいるのか? といいたくなるのも無理は無い、、だって、見えないし感じないし、健康被害も当人には関係ないわけだから、、。 
 そんな、周囲の無理解と放射能を話題にすることを許さない空気が福島を支配している、、。  そうして、福島での育児を断念せざるを得なくなり今なお静かに一人また一人と福島を後にする若い親子が絶えない。 もう少し、子育て世代に配慮してくれさえすれば、、不安を不安として受けとめてくれる地域の空気があれば、福島を去らなくても済む家族は多いと思うのだが、、産業優先、農業優先のこの地域では、原発事故や放射能不安を口にする子育て世帯は、復興や産業振興にとっては圧殺すべき厄介者になっているのである。 放射能の健康被害云々以前に、この産業農業復興ありきで、子供たちをまったく無視した地域性が若年層の県外流出を促しているのである。 こんな、異常な事態が静かに福島で起きているなんて、外から見ればきっと気付かないだろうね。

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