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October 27, 2007

がん対策基本法”がん死者率20%低減”の意味するものは?

「がん対策推進基本計画」のお題目に”今後10年間でがん死亡者を20%低減”というものがある、、。形あるものがいつか壊れるというのが真実なら、僕らの生命維持システムもいつか破綻する時が来る訳で、、、種の保存のための自浄作用もしくは健全な代謝として僕ら個々人の死は必然として用意されているはずだ。
衛生栄養環境の悪かった昔には感染症が、そして時代によっては戦争という悲しい出来事が、また寒冷や食餌事情が悪く、カテーテルインタ−ベンション等の医療技術が未発達であったころには脳もしくは心臓の血管障害が、、それぞれの時代に種々の要因が僕らの寿命を規定してきた。

それらを一つ一つ克服して、人間の細胞複製による生命維持の極限に臨むときに現れるのは、制御を失った無秩序な細胞増殖、、すなわち癌である。 逆説的に思えるが、我らの生命維持には細胞の自死(apoptosis)が必要不可欠。我らの身体を構成する個々の細胞が死に抗うとき、そのときこそが癌の発生であり、自身の生命が死に直面することになるのである。 これは非常に示唆に富んでいる事象にも思える。
癌が増えているのは何故なのか?欧米型の生活?環境汚染?それも一理、、が、本質はもっと単純。すなわち、過去、上記のごとき要因にて比較的短命であった我らは生命の限界としての癌が発生する前に栄養失調や結核や肺炎や戦争等、癌以外の様々な要因で死亡してきたことも無視出来ない現実である。

癌はもちろん忌むべきもの、、、働き盛りや小児を苛むそれらは何にも替えて克服すべきもの、僕自身もそのために微力を傾けている。しかしながら、老化や生命の限界としての癌もまた確実に存在する。

若年成人の死亡原因の多くが”自殺”であることをご存知の方も多いであろう、、、がん以外の死亡率が減少することでがん死亡者率は相対的に上がってきたという部分もある。
がん対策推進協議会の指し示す”がん死者率20%低減”とは一体何をさすのだろうか?全ての人々が必ずいつの日か100%死を迎えるのが真実ならば、その死因はがん以外の何になるのだろう?その意義をはかりかねている今日この頃であった。 

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