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February 10, 2008

肋骨を骨折してみたら2 肋骨ってそもそも必要なのか?

凡庸な日常のなかで、なにげに肋骨を骨折したのが数日前。
はっきり言って、受賞直後よりもこの数日たった今頃がいちばん痛かったりする。
骨折でこんなに長く苦しむのははじめてなんだけれども、それはひとえに肋骨という骨が固定のしようのない浮いた骨だからに他ならない。 他のどの部位にしろ、一般的には副子なりギプスなりで固定してしまえば、無用な痛みとはさよならできるし、実際、足を骨折した時もギプスを巻いてしまえば、平気で歩いていたもんね。

ところが、この肋骨、、結局なんのためにある骨かといえば、呼吸をするためのスポンジ状の華奢な袋である肺を内蔵保護するための檻の役目をしているのだ。なおかつ、この肋骨は呼吸筋と呼ばれる筋肉の壁で連結されて胸壁という壁を作っている、さらにこの胸壁がぐるっと肺を囲んで胸郭という空間を保持しているのだ、この空間を胸腔という。 この胸腔、じつは呼吸という人間の生存に不可欠な仕組みの根本となるもので、つまり、背骨から前方斜め下に垂れ下がっている肋骨たちが、呼吸筋の働きでぐわっと起きる上がることで胸腔の容積が急激に増大する。容積が増えた分、胸腔内は陰圧になる、、結果、その胸腔内でしょぼくれている肺は陰圧にひかれ拡張し肺内部のガス交換の本体である肺胞というちいさな袋に外気が流入する。これがいわゆる息を吸った状態、吸気である。 そして、ガス交換を終えると、肋骨がまた下斜め前方へ垂れ下がり、胸腔は縮小し胸腔内圧が高まると膨らんだ肺は圧力に押され肺胞内の空気を気管から外気に排出しながらしぼむのである。これがいわゆる呼吸であるのだが、重要なのは、呼吸をするのは肺が自発的に膨らんだりしぼんだりするのではなく、胸郭が拡大、縮小することで二次的に肺に空気が出入りするということである。

つまり、呼吸運動をまさに骨組みで支えているのが、この12対の肋骨といえるのだ。ここまでの働きをみれば、もし複数の肋骨の折ってしまったときに何が起きるか容易に想像出来るのでは無いだろうか? 複数の肋骨を複数箇所で骨折すると、呼吸自体が出来なくなるのだ。 胸郭を膨らませ息を吸おうとすると、胸腔内は陰圧になる、胸腔を密封している壁である胸壁は当然陰圧にひかれるが、肋骨はそれを支えながらさら胸郭を広げて十分な空気を肺に招くのだが、肋骨が折れていた場合、胸郭は拡張するどころか陰圧にひかれてへこんでしまう、また息を吐こうと胸腔内圧をあげようとすると、肋骨の抑えが利かなければぽっこり胸壁が出っ張ってしまって、結果胸腔内圧を上げる事も下げる事もままならず、息をすうことも吐く事も出来なくなってしまう訳だ。これは苦しい、、  ちなみに、このような状態に陥った場合は、急場はとにかくテーピングや砂嚢などをもちいて肋骨にかわって胸壁を固定するしか無い。あとは、人工呼吸器で強制的に陽圧呼吸をするか、、だ。うーん、やはり大切な肋骨。くれぐれも大切にして行きたいと思う今日この頃。 、、、って、あんた一体誰なんだ。

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