35歳は高齢出産だって、皆知ってるのかな?
30歳過ぎての出産なんて当たり前になってるみたいだけれども、高齢出産と呼ばれるのが何歳からなのか知ってる人は意外と少ない。いざ、妊娠して病院に行ってから”高齢出産””ハイリスク妊婦”と言われて驚く人もいる。 35歳超えればもう立派な高齢出産だ、、、。本邦における妊産婦の死亡率は現場の努力により極めて低い数値を誇っているが、本来、出産は命がけのもの。常に一定の危険を孕んでいることをすっかり忘れてしまっている方が多い。
妊産婦の救急受け入れが全国的に困難となっていることは日々報じられているところ。
したり顔の医療ジャーナリストやメディアの無責任かつ的外れな指摘は大概以下の3点に収束している。
1、真に医療を必要とする者の受け入れを拒むなんて、医師の怠慢に過ぎない。だから医師がもっと使命感をもって頑張れば良い。
2、ベッドが無いとか、専門医がいないなんていうのは単なる言い訳にすぎない。やれば出来るはず、脳出血が疑われる妊婦でも、高リスク出産の妊婦でもとりあえず、頼まれた病院が専門外でも受ければ救命できるはず。頑張ればなんだって助けられるはずだ。
3、ベッドが無いなら、NICUが無いなら増やせばいい、医師がいないなら医科大学の定員を増やせばいい。現場の医師が足りないならもっと雇えばいいだろう。
自らを守るべき医療費の削減を国民が諸手をあげて喜んでいた数年前ならば、このような陳腐な意見にふむふむとうなづく国民もいたのかも知れない。でも、もう皆気付いている、、、そう、老人を支える若者はなく、逆ピラミッドの超高齢者社会、医療高度化、、医療にかかるコストは膨大に膨れ上がっているのに、この国は自らを守るための医療費を削減し続けてきた訳で、、。
妊産婦の救急患者受け入れ困難の一因としてNICUの恒常的な満床状態があげられるが、その要因の一つは高齢出産の増加だと言う意見もある。
高齢出産では、糖尿病その他の合併症妊娠が増え、胎児も低体重など問題を抱える確率が増える。35歳以上での出産は高齢出産と呼ばれるのだが、多くの女性はその事実を知っているのだろうか?晩婚化が進み、危険を伴う高齢出産が増えた結果、 手厚い管理を必要とする新生児が増え、ただでさえ少ないNICUと医療スタッフは手一杯になる。その結果、ほかの妊産婦が緊急事態に陥っても、手も施設も足りなくなってしまう。
それは、ほんの一つの要因に過ぎないが、そんな訳で、これらの問題は決して医療行政や医療施設だけの問題を超えて医療を享受する国民のライフスタイルや価値観といった複雑な問題を孕んでいるのは明らか。、、ということは国民の側にもこの事態を緩和する手だてはあるのではないだろうか? いつの世も、足りないのは当事者意識。自分が高齢出産をすることになるであろうことに気付いていない多くの方々、仕事に邁進するもよし、学業にいそしむのもよし、子供のいない自由な青春を謳歌するもよし、、、しかし、いまのうちから自分も将来その危険に身を晒すかも知れないということを認識することがはじめの一歩かもしれない。
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