スピード違反は急患でやむを得ず、医師が軽減措置求め提訴、、氷山の一角
東北で上記のニュースが報じられました。
受け持ち患者の容態悪化に、慌てて駆けつける途中に切符を切られる医師。
そう珍しくない光景だったりします、、、。
一例を挙げれば
P: ”随分と、急いでいらっしゃったんですね〜、え?病院に向かう途中ですか?緊急手術ですか?”
D: ”いえ、緊急手術ではありませんが、(心臓止まりそうなんで)凄く急いでいるんで、なんでもいいから早くしてください”
P: "では、**超過ということで、よろしいですか?急いでいた理由を記載して、ここに拇印お願いします”
D: どうせ何書いたって一緒なのはわかってるんで”業務上”と記入
P: ”ゆっくり行ってくださいね”
基本的に、緊急呼び出しは患者の容態悪化にしろ、緊急事態への応援要請にしろ緊急事態な訳ですから、ともかく医師は患者のもとに急ぐのは当然です。
もちろん、法定速度、一時停止その他安全を期して急ぐ訳ですが、医師も人間、ときに急ぐあまり、、ということもあり得ます。 その結果、取り締まりに遭遇することもあり得るわけですが、そんなときは、何を優先するかと言えば、やはり患者のもとになんとしても早くたどり着くという、これに尽きます。簡単に事情を話すと応援してくれる方もいれば、そうでない場合もあります。こればっかりは、現場でゴネルだけ時間の無駄ですから、一刻もはやく駆けつける事を優先し、なんも言わずにキップを頂き先を急ぎます。警察も医療者側もそれぞれ、守るべきものがあっての行動なのですが、、、。
実際、慌てて他者を巻き込む事故を起こせば、本末転倒でもある反面、病院に当直医師がいたとしても、当直医師は救急外来に忙殺されていますし、一晩に3人もの入院患者が呼吸停止を来たし、一人の当直医が病棟間を駆け回っててんやわんや、、という事もあります。当直医が駆けつけたとしても特殊な病態の患者は主治医以外での根本的対応や家族への対応が困難である場合が多いのも現実です。主治医不在のなかで、例えば超高齢の老衰や癌末期の方の呼吸が止まったときに、呼ばれた当直医は、果たして積極的な心肺蘇生をすべきなのか?も含めて非常に判断の困難な状況に直面する場合があり、いくら事前に無駄な延命は希望せずという取り決めがあったにせよ、ご家族の心情は揺らぐもので、そこはその瞬間での患者家族の心情を長い経過をみてきた患者主治医が汲み取る必要がある場合もあります。 また、専門的な疾患の患者の場合は、急変時の対応に専門的な配慮が必要な場合も多いこともありますし、緊急内視鏡による止血要請など、一刻を争う事態も多いと言えます。
いずれにしても、赤色灯を下さいというのも難しいでしょうから。事故を起こさないように可能な限り法定速度内で慎重に駆けつけるしかないのでしょうが、最後の苦しみを取ってあげられなかった、間に合わなかった、、という悔しさは、二次災害回避や法律尊守の観点からしょうがないよ、と世間や自分にうそぶいてみても医師本人にとっては運転免許や点数より遥かに重かったりもするのかもしれません。
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Comments
Hi,
Can i take a one small photo from your blog?
Thanks
Elcoj
Posted by: Elcoj | March 20, 2009 08:57 PM