風立ちぬ、、男はそれでも夢をみる
宮崎駿監督の最新作 風立ちぬ を80歳になるじいちゃんを連れて観てまいました。
劇場内はかなり年齢層が高く、平均で50代くらいになるでしょうか?さすが、零戦ものとの前振りが効いているようです。
先だって、イナ妻がふらりとレイトショーで観て来たとのことで、親切にもパンフレットを置いて行ったもんですから、観る前から、宮崎駿ご本人のインタビューなども読んでいて、かなり前知識過多での 風立ちぬ 鑑賞となりました。
ネット上の前評判では、かなり大人向けとの事でしたが、本編を観てみれば内容、描写とも、見事に毒抜きされた、無害な男のロマンもので子供にも安心な内容ではあります。 本作の主人公は、零戦の設計者であり、自らの美しい飛行機を造りたいという、無垢な少年の頃の夢を、悲惨な戦争という過酷な現実を踏み台にしながら実現する物語です。 そこに描かれるのは、殺戮兵器としての戦闘機と無垢な夢としての飛行機、そして愛する人と、家庭を顧みず夢を追いつづける狭間の破綻したワークライフバランス。
多くの命を犠牲にしてまでも、それでも、男は夢を追う事を止められないのだと、この作品は静かに語ります。
それは、まるで宮崎駿自身の独白のよう、、。 良くも悪くも、それ以上でもそれ以下でもなく、、女性には共感を得難い男の身勝手なロマンの話と言えるのかも知れません。
声のキャストは驚く程豪華ですが、劇中まったくそれと意識出来ない程にはまっており、違和感の欠片もありませんでした。あとでクレジットをみて、えーこんな人達が声を充てていたの?とびっくりすること請け合いです。
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